Q. 痛む場所が原因でないというのはどういう事ですか？
痛む場所が原因である場合もありますが、そうでない事も多いのです。
筋膜は全身を覆っています。例えば肩の筋膜の悪い状態があってもその筋膜が腰に繋がっているものがあります。その様な場合は肩の筋膜をリリースしないと良くなりません。ふくらはぎ、お腹の筋膜が原因で腰痛が出る場合もよくあります。
Q. ぎっくり腰(急性腰痛)はなぜ起こるのですか？
発症の仕方は色々とあります。例えば前かがみになった時、重いものを持った時、車から降りようとしたときなど様々です。多くの場合、筋・筋膜が疲労起こしその蓄積で筋が硬くなっていたり、筋の滑走性が悪くなっている時に起こります。なので、特に何もしていないけれど、朝起きた時に動けないくらい腰が痛いといった場合もあります。これもぎっくり腰(急性腰痛)です。筋膜だけでなく、椎間板や、椎間関節が傷んでいる場合もあります。
Q. 膝の変形性関節症と言われたのですが、その場合の痛みも良くなりますか？
その膝の痛みが、関節から来ているのかどうかが問題です。
例えば、変形性膝関節症で手術をして人工関節を入れても痛みが変わらない方がいらっしゃいます。その様な場合、痛みの原因が関節にあるのではなく、筋・筋膜にある場合が考えられます。徒手検査をして筋膜の影響で膝の痛みが出ている場合は痛みが楽になります。その様なケースはよくあります。
Q. 足が痺れて、神経痛と言われたのですが、神経痛は良くなるものですか？
痺れは神経を圧迫した場合に起こります。何が神経を圧迫しているのか見なければいけません。筋・筋膜が原因での痺れは筋膜リリースを行うと比較的早く楽になります。椎間板ヘルニアと言われても、筋膜が原因である場合や両方存在する場合もあります。椎間板ヘルニアでも、90％以上は手術しないで保存療法が主流です。
Q. 朝起きた時に腰が痛むのはなぜでしょうか？
朝は寝ているので筋肉が硬い状態です。よって具合が悪い筋肉がより硬くなってしまっているのです。 腰痛に限らず、首でも肩でも同じです。起き上がって、少し体を動かしていると痛みが緩和していくのはそのためです。その様な状態の方は朝一の状態が良くなってきたら筋・筋膜の状態が良くなってきていると言えます。
Q. なぜ筋膜は、硬くなったり滑走性が悪くなるのでしょうか？
そのような状態を筋膜性疼痛症候群(MPS)と言います。筋膜が悪くなるのは、動かし過ぎの場合とじっと同じ態勢で動かさない場合があります。同じ動作を何度も繰り返したり寒冷にさらされたりその他、手術後に筋膜性疼痛症候群(MPS)になったりします。血液やリンパ液の循環が悪くなり筋肉にその様な状態が起こるのではないかと言われています。
Q. 野球肘だと思うのですが、肘の内側が痛むのですがどうすれば良いでしょうか？
年齢によっても同じ内側でも色々とあります。骨の裂離、靭帯の損傷、筋肉の硬結・炎症、神経の障害などです。疾患により固定、安静、柔軟性を付ける、投球フォームの改善などケースにより様々です。大切なのは、痛みがどこの組織からなのか、損傷度はどうなのか、投球を続けて良いのか・・など自己判断は予後に影響してしまう場合があります。エコーで見ることも大切です。お早めにお見せください。
Q. 五十肩と言われたのですが、良くなりますか？
五十肩という表現は非常に大まかなものです。肩周囲に痛みがあり肩を上げにくい状態を言います。 傷める筋肉も色々とあります。腱板や関節包に炎症があったり、筋肉に石灰沈着がある場合もあります。腱板が切れている場合もあります。筋肉や関節包が癒着している場合もあります。筋膜性疼痛症候群(MPS)の場合もあります。年齢や状態により経過は様々です。筋膜性疼痛症候群(MPS)であれば、直後から変化が分かります。腱板が断裂して陳旧性のものは少しずつ楽になっていく傾向です。若くて日が浅いものは手術する場合があります。高齢の方は基本的に手術はしません。石灰沈着の痛むピークは２日くらいです。
Q. 寝違いをよく起こすのですが、良くなりますか？
寝違いもぎっくり腰と筋・筋膜の状態が似た感じになります。筋・筋膜の疲労が蓄積してなる場合が多いです。他にも、首に負担のかかる姿勢で長く寝ていて筋肉が傷む場合もあります。よく寝違いを起こす方は普段から首や肩周囲の筋肉が硬くなっていたり、筋疲労を起こし血液循環も悪いかもしれません。
